どこに行くにもアクセスの良い都心部でありながらも、
静かでどこか落ち着いた雰囲気の街・代官山に店を構えるヘアサロン『FLEURI』。
ヘアメイクアーティストとしても活躍するSakieが2019年にオープンしたこの店は、
前身の店舗でもスタイリストを務めていたTakeru Urushibaraをはじめとして、
Narumi、Shu、Hayatoら全5人のスタイリスト/アシスタントで運営する。
Sakieが立ち上げたヘアサロン『FLEURI』
Sakieはニューヨークと青山の有名店で経験を積んだのち、代官山に自身初のサロンをオープンした。
かつて所属していたサロンでサブディレクターを務め、ヘアメイクアーティストとしても名を馳せた彼女が、
自身のサロンを立ち上げた理由を語った。
「27歳のときに、人生的に今後どうしていこうかなというのを考えるタイミングがたまたま来て。
ヘアメイクさんになることや、他のサロンで働くことなど色々な選択肢を考えました。
ですが、他に働きたいサロンがなかったことや、やっぱり自分が担当していたお客さんだったり、
サロンワークをすること自体がすごく好きだなと改めて気付いて。
だったら、遅かれ早かれサロンを作ることには変わりがないのかなという気持ちになったんです。」
従来のサロンとは異なる店舗デザイン
現在の店舗から徒歩で3分ほどの場所にオープンした前身の『FLEURI』は、半年間を彼女ひとりで運営したのちにTakeru Urushibaraが所属。
オープンして3年ほどでファッション業界に関わる人々はもちろん、幅広い層のお客さんに支持されるようになった『FLEURI』は、
Takeru以外のスタイリストやアシスタントが増えたこともあり、数倍の広さを持つ現在の店舗に移転オープンを果たした。
店舗の空間/内装デザインは、彼女と10年来の友人でもある空間デザイナー Haruma Yanagisawaが担当。
道路側に面した全面ガラス張りの窓や移動可能なタイヤ付きの鏡台とイス、差し色となるオレンジのシェルフやレッドのコード、
円や長方形を組み合わせた美しいラインの什器や雑貨など、往来のサロンには見られない『FLEURI』ならではの仕上がりとなっている。
「私がデザインについてああだこうだ言うよりも、彼は私のことをもう10年ぐらい知っていたし、
彼のデザインをリスペクトしてるからこそ、思うように作ってもらいたいなと。
なので、最初に大まかなデザインのたたきを出してもらい、それがすごくパーフェトだったので、そのまま進めてもらいました。」
サロンを中心とした、人と人の繋がり
『FLEURI』に所属するスタイリストはサロンワークのほかに、ヘアメイクアーティストとして活動する人がほとんどだ。
2つの仕事の割合は月ごと、それぞれのスタイリストによって異なるが、
SakieとTakeruは「サロンワークとヘアメイクの仕事はそれぞれが影響しあっていると思う」と話す。
「お店全体でも、個人の中でも、サロンワークをすることによって撮影でより良い技術を提供できることもあれば、
撮影で出会った方々がサロンにお客さんとして来てくれてっていうのは、ほぼ毎日起きてることで。」
「サロンがあって、依頼があれば撮影もして、夜は友達と遊んで。
各場所で出会ったひとたちが、さらにヘアメイクの仕事をお願いしてくれて、サロンに来てくれて。
昼も夜も友だちと会える、みたいな。そんなFLEURIっていうものを中心に、人が集まってくれたり、
引き寄せられたりするっていう流れがすごく面白いなと思っています。」と語った。
所属するメンバーはもちろん、お客さんや撮影等で関わる人すべての繋がりがお店のイメージや雰囲気を形成していく。
メンバーが履いている6インチブーツもその一部となっている。
サロンのイメージは自分たちが定義づけるのではなく、そのとき求められている形にそれぞれが変化し、
時代や周りの環境によってより良い方向に変化するのがFLEURIのイズムだ。
お客さんがサロンで心地よく過ごすためのひとつである“音”も、そんな繋がりから作られている。
「お店のプレイリストは、毎月アーティストやDJとして活動している友人に声をかけて作ってもらっていて。
これは毎月変えているんですが、始めた時はこちらから依頼する人を決めてその都度お願いしていました。
だけど、今は本当にありがたいことに作りたいと言ってくれる人が殺到していて。
3カ月待ってもらってもいい? という状態になってるぐらい(笑)」。
『FLEURI』の成長と未来の展望に対する
SakieとTakeru それぞれの思い
そんなFLEURIは、Sakieが考案したオリジナルのヘアケアプロダクト “HORO”も展開。
このプロダクトは、ファッション業界のお客さんや友人が多いサロンならではのアイデアから生まれたもの。
服など他のものにこだわりがあってもヘアプロダクトにフォーカスしている人が少ないことから、
どんな人でも使えるようにユニセックスなデザインかつほのかにコロンのような香りがするものを提案。
現在はオイルとシアバターの2種類が用意されており、比較的軽めのテクスチャーが特徴だ。
「私が最終的にやりたいことは、本当は必要ないことかもしれないけれど、それをどれだけできるかということなんです。
なので、今やっているヘアカットのポップアップやHOROは、これからも展開していきたいなと思っています。
あとは、タケが2年間ロンドンに行くので、お互いのコミュニティでなにかできたらいいかな。
FLEURIはこれからもずっと変化していくものだと思うから、
常にそのときやりたいことをやれる環境であれるように今はそのベース作りをしていきたいです」とSakie。
一方でTakeruは、
「言ってもらったように私は2年間ロンドンに行くんですが、
サロン全体としての成長ももちろん、いち私自身がアーティストとして成長していきたいと思っています。
自分自身もイメージしてないところまでレベルアップしたいし、
そこを目指していく過程で、みんなも巻き込んで新しいステージに私が持っていけたら。
Sakieさんが私にみせてきてくれたように、私も仕事に対して死ぬ気で向き合って、それがまた下の子たちの成長に繋がれば嬉しいです。
私も頑張って、みんなも頑張って、その先にある場所が今はイメージできてないような場所だったとしても、楽しいといいな」
と笑顔で話してくれた。
店舗情報
FLEURI
〒150-0033
東京都渋谷区猿楽町4−6 代官山宝ビル 2F
- Tel:
- 070-1267-0108
- Instagram:
- @fleuri.jp
- 公式サイト:
- https://www.fleuri.work/
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